USCPAってFAR、BEC、AUD、REGの4科目で構成されてるみたいだけど、それぞれ難しさや勉強時間に大きな違いはあるのかな?どういう順番で受験していくのがいいんだろう?
こういった疑問に答えます。
✔︎この記事を読むメリット
- 各科目の難易度や目安となる勉強時間がわかるので、学習計画に役立つ
- 学習効率が良くなる受験科目の順番を知り、合格の可能性を上げる
- USCPA試験に合格する人の特徴や共通点を理解し、自己分析の参考にできる
USCPA試験はFAR、BEC、AUD、REGの4科目で構成される試験です。
- FAR 財務会計
- BEC 原価計算、投資、経済学、IT、コーポレートガバナンス
- AUD 監査
- REG 商法、会社法、税法
上記の通り試験範囲は多岐にわたり、受験者は非常に多くの事項を理解して試験に臨まなければなりません。それぞれ独立した特徴を持ちながら共通する項目もあるため、それぞれの難易度を理解し学習計画をたてることで合格に近づけるはずです。本記事では筆者が実際に受験した経験からUSCPAの4科目を難易度を比較。合格までを有利に進める受験の順番を考察します。
✅本記事のコンセプト:これからUSCPA試験を受ける人が、4科目それぞれの難易度がわかる。科目ごとの特徴や共通点を考察し、全科目合格のハードルを最も下げる受験順序を考察。学習や受験順序の計画に役立つ。
筆者はUSCPA試験に約8ヶ月の独学で全科目合格、ワシントン州のライセンスを取得。未経験から監査法人への転職に成功・在職中の30代です。本記事では、僕の実際の受験体験から、USCPA合格を目指す人にとって有益な情報を紹介していきます。
TwitterでもUSCPAやキャリア形成に関する有益な情報発信を頑張っています。良かったらそちらもチェックしてみてください!
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USCPA4科目の難易度比較
僕が実際に受験して感じた科目難易度ランキングは以下になります。
4位:AUD
3位:BEC
2位:REG
1位:FAR
それぞれ科目の特徴とランキングの理由を解説していきます。
4位:AUD
AUDは「監査」に関する科目です。
監査とは、企業が作成した財務諸表に対して意見を表明することです。
そのために様々な手法で証拠や情報を収集します。その手順や考え方を学ぶのがAUDです。
AUDは得意・不得意が分かれやすい科目だと言われます。
特に日本人受験者にとっては鬼門となるケースも多く、なかなか合格できないこともあります。
その理由として考えられるのが
- 知識ゼロから学習した場合、監査の概念や手順を理解することが難しい
- 英語を読むスピード不足
僕自身は「監査に興味があったので内容を理解しやすかったこと」、TOEICなどの英語学習の経験から「英語の速読力がある程度あったこと」により、AUDとは相性が良かったと感じています。学習も楽しく進められ、試験の手応えも4科目中1番良かったので4位としました。
AUDについて詳細に書いた記事はこちらをどうぞ
3位:BEC
BECは管理会計、投資、経済学、IT、コーポレートガバナンスと、ビジネスに関する多岐にわたるジャンルを幅広く学習する科目です。計算と理論のバランスの取れた科目であり、内容も興味を引かれるものが多かったので理解しやすかったです。
BECにはWritten Communicationと呼ばれる記述式の問題が出題されます。
多くの日本人受験者にとって、英語での記述問題は苦手部分となっており、BEC攻略のカギはWCにあると言えそうです。
一方、ある程度英語を書くことに慣れている場合WCは得点源にできます。
問われる内容自体はTBSより簡単で、文章もある程度はテンプレ化が効くので、僕は比較的楽な部分に感じました。
2位:REG
REGは売買などに関するビジネスロー25%、税法75%から構成される法律科目です。
REGの特徴はなんといっても、暗記事項の多さでしょう。
ビジネスローでは売買に関するルール、税法では多くの数字やルールを覚えなくてはREG攻略はできません。加えて税法ではTaxationの仕組みを理解することも大切で、暗記と理解の両方が求められる科目です。
またREGは他の科目との関連性はほぼありません。他3科目のように内容が重ならない、独立した科目です。
その暗記事項の多さと、税金の仕組みの複雑さから2位としました。
1位:FAR
USCPA試験で一番苦労した科目は?と聞かれれば、答えは「FAR」の1択です。
FARは財務会計といい、会計の基礎から非常に多くのことを学習します。
とにかく学習範囲が膨大です。テキスト・問題集はFARだけ他3科目の倍ぐらいあります。
さらに多くの人がそうするように、僕もFARは1科目目に受験しました。
初めての受験になるので、とにかく勝手がわかりません。どこをどの程度理解できるまで学習するべきなのか。試験の予約はどうやって取れば良いのか。そして受験当日や試験本番の流れ。
1科目目はわからないことだらけです。特に問題なのが、どの程度学習できたら試験へGoなのかわからないことでしょう。
試験範囲の広さもさることながら、そういった1科目目ゆえの困難もともない、1位としました。
FAR攻略のコツはこちらを参照ください。
学習・受験する順番は?
以上の難易度ランキングや各科目の特徴から、学習効率を高め、試験難易度をできるだけ下げる受験の順番を考察します。
僕が学習・受験を通じて考える受験の順番は
FAR → AUD → BEC → REG
となります。
FARは他科目の土台となる知識を多く学習するので、FARを理解した上で他に取りかかったほうが効率がいいです。
また、前述のとおりFARは範囲が膨大で勉強が大変なので、学習モチベーションが比較的高いであろう1科目目でこの大山を乗り越えてしまい、あとを楽にしてしまうというメリットもあります。
FARを乗り越えると必ず楽になります。ここで諦めずに頑張ってください!
AUDとBECのどちらを先に受験するかはよく議論の対象になっていますが、僕はAUDを2科目目に受験したほうが楽だと思います。
✔︎理由はFARで学習する財務比率がAUDの範囲にも含まれているので、忘れないうちに受験したほうが良いこと、AUDで学習する内部統制やIT監査の内容はBECにも同じように出題されるので、BECの学習が楽になることです。「それならBECが先でもいいのでは?」と思うかもしれませんが、BECは多岐にわたるジャンルを学習するので、内容に一貫性のあるAUDの方が印象に残りやすいと感じました。ですので、同じ内容を学習するならAUDで先に学んだ方が楽になると思います。
USCPA試験に合格する人の特徴や共通点
最後にUSCPA試験に合格する人の特徴・共通点を紹介します。USCPAに挑戦するか迷っている人の参考になればと思います。
合格する人の特徴1:英語を読むことが苦痛でない
USCPA試験では約4時間にわたる試験の中で大量に英文を読むことになります。当然、英語を読むことに抵抗がある人ほど苦労するでしょう。
また、USCPA試験に合格するにはかなりの学習量が必要なので、英語を読むことが苦手だとどうしても学習効率が悪くなってしまいます。
英語が好きで得意なのが理想ですが、そうでなくても「読むこと」に抵抗がなければUSCPA試験に合格しやすいのは確実です。
合格する人の特徴2:短期集中学習が得意
USCPA試験は様々なジャンルを幅広く学習することが求められるので、ほとんどの場合、学習期間は1年超になります。
長期学習で難しいのは、いかにしてモチベーションを保てるかということ。
終わりの見えない学習ロードにいては、なかなか難しいです。
そこで大事になってくるのが、「短期集中学習のマインドを持てるか」ということです。USCPAの範囲は確かに膨大ですが、受験は1科目ごとに取り組んでいきます。これから取り組む科目の目標合格時期を設定し、学習計画を組みます。
その際、1科目を「テキスト別」や「チャプター別」にさらに細分化して計画します。こうして細かく分けることで、「自分が今どれぐらい進んでいるか」が見えやすくやる気を保ちやすいです。
今日はここまで、今週はここまでと行った具合に短期的なモチベーションを繰り返すことで長期での「合格」という大きな成果につながっていきます。
合格する人の特徴3:USCPAに取り組む明確な理由がある
USCPAを目指すのは、時間もお金も相当かかるので大きな投資になります。学習も決して楽ではありません。合格までやり切るには、「他の資格でなく、なぜUSCPAなのか」の理由を明確に持っていないと難しいことが多いです。
個人的な体験談になりますが、僕がUSCPAをやり切れたのは「監査法人への転職」という目標を最初から最後まで持っていたことが大きいです。
「USCPAに合格する人生」と「諦めて他の道を行く人生」を考えたとき、僕は絶対合格する方へ行きたいと思って頑張りました。
USCPAはアメリカの資格であり、試験も英語で行われるなど、多くの人にとってかなり特殊な資格になるでしょう。そんな変わった道へ行くなら「USCPAである理由」をはっきり持っている人が成功しやすいのは明白です。
まとめ
実際に受験した体験から、USCPA試験4科目の難易度ランキング、それを踏まえたオススメの受験順番を紹介しました。得意・不得意はそれぞれなので自分にあった学習計画・受験順番で進めるのが1番です。そして何より大切なのは、最後までやり切れることだと思います。
これからUSCPAに取り組む人にとって、学習・受験計画に少しでも参考になれば嬉しいです!
ここまで読んでくれてありがとうございます!
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