USCPA(米国公認会計士)試験を受験しようと思うんだけど、どんなスケジュールで勉強していくのがいいのかな?
USCPAに8ヶ月の独学で合格しました!今回は僕自身が実践した勉強スケジュールと、一般的にオススメできる学習の進め方を紹介します。
✔︎この記事の内容
- USCPA(米国公認会計士)試験とは?
- 学習する科目の順番
- 働きながら1年で全科目合格する学習スケジュール
✅本記事のコンセプト:USCPA(米国公認会計士)試験に8ヶ月で合格した筆者の勉強スケジュールを紹介。その上で働きながら1年で合格を目指す具体的なステップを解説する。読者は自身の学習スケジュールを組み立てる際の参考にでき、合格の可能性を高められる。
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USCPA(米国公認会計士)試験とは?
米国公認会計士(USCPA)はU.S Certified Public Accountantといい、米国公認会計士協会が認めるアメリカの国家資格です。世界で幅広く認知されている資格であり、合格者は様々なジャンルでの活躍が期待されています。
試験は
- Financial Accounting & Reporting(企業財務会計及び公会計)
- Business Environment & Concepts(ビジネス環境及び概念)
- Auditing & Attestation(監査及び照明業務)
- Regulation(法規)
以上の4科目で構成されており、75点以上が合格点となります。全科目合格し、各州が定める条件を満たすとライセンスの申請が可能になります。
それぞれの科目の特徴を見ていきましょう。
FAR(Financial Accounting & Reporting)
FAR(Financial Accounting & Reporting)は財務会計が約80%、公会計が約20%で構成される科目です。
学習内容は非常に広範囲にわたり、4科目の中でダントツ1位のボリュームとなっています。
現金や売掛金などの基本的なBS科目から、連結会計や退職給付会計などの難解な論点も学習します。
BEC(Business Environment & Concepts)
BEC(Business Environment & Concepts)は管理会計、事業投資、経済学、IT、コーポレートガバナンスで構成される科目です。
上記の5ジャンルを網羅的に学習する必要があり、効率の良い学習計画が必須であると考えられます。
またBECにはWC(Written Communication)という記述式問題があり、他3科目にはない対策が必要とされる科目です。
AUD(Auditing & Attestation)
AUD(Auditing & Attestation)は監査知識や手続きを学習する科目です。
BECで学習する知識は事業会社側の視点で、AUDがそれを監査する側の視点での学習となります。
AUDを難しくしている要因として、「監査」という概念は一般的に馴染みがなく、理解がしづらい学問だと言えます。
また、試験の中で大量の英文を読む必要があり、英語のリーディング対策ができていることもAUD攻略のカギとなります。
AUD攻略はこちらの記事でまとめています。
REG(Regulation)
REG(Regulation)はビジネスロー(約25%)と税法(約75%)で構成されます。
先述のAUDの監査と同じように、多くの人にとって馴染みのない法律というジャンルを英語で学習しなければならず、難易度は高いです。
REGは他の科目との知識の関連性がない、独立した科目である印象が強いです。
そのため、多くの受験者がラスト1科目に持ってくることが多いのもREGの特徴であると言えます。
学習する科目の順番
前章で解説したように、USCPA試験は4科目で構成されています。
とはいえ4科目同時に受験するわけではなく、むしろ1科目ずつ受験→合格していくのがセオリーです。
この科目合格制度はとてもありがたいのですが、気をつけなければならないのが、科目合格の有効期限は合格から1年半だということです。
例えば2021年1月1日に1科目めを受験・合格した場合、2022年6月30日までに残り3科目を合格しないと、1科目めの合格が取り消されてしまいます。
とはいえ、1科目ずつ受験できる制度は間違いなく受験者にとって有利な制度です。
適切な学習スケジュールを組んで、うまく活用しましょう。
そこで大事なのが、学習・受験する科目の順番です。
僕が学習・受験を通じて考える受験の順番は
FAR → AUD → BEC → REG
となります。
FARは他科目の土台となる知識を多く学習するので、FARを理解した上で他に取りかかったほうが効率がいいです。
また、前述のとおりFARは範囲が膨大で勉強が大変なので、学習モチベーションが比較的高いであろう1科目目でこの大山を乗り越えてしまい、あとを楽にしてしまうというメリットもあります。
FARを乗り越えると必ず楽になります。ここで諦めずに頑張ってください!
FARを乗り切るコツに関してはこちらをどうぞ
AUDとBECのどちらを先に受験するかはよく議論の対象になっていますが、僕はAUDを2科目目に受験したほうが楽だと思います。
✔︎理由はFARで学習する財務比率がAUDの範囲にも含まれているので、忘れないうちに受験したほうが良いこと、AUDで学習する内部統制やIT監査の内容はBECにも同じように出題されるので、BECの学習が楽になることです。「それならBECが先でもいいのでは?」と思うかもしれませんが、BECは多岐にわたるジャンルを学習するので、内容に一貫性のあるAUDの方が印象に残りやすいと感じました。ですので、同じ内容を学習するならAUDで先に学んだ方が楽になると思います。
1年で全科目合格する学習スケジュール
USCPAは社会人になってから挑戦する人が多いので、どうしても働きながらの学習スケジュールを考えなくてはなりません。
僕自身が受験した経験から、USCPA試験に合格する合計学習時間は1500時間~2000時間が妥当なところではないかと思います。働きながらこれだけの勉強時間を確保するのは大変ですが、ゴール地点を決めてある程度スケジュール感が把握できていれば決して不可能ではありません。
1年=365日を、平日250日、休日115日と仮定します。
平日 朝2時間、夜2時間 計4時間
4 x 250日 = 1000時間
休日 6~7時間 x 115日
= 690~805時間
合計 1690~1805時間
1つのモデルケースですので自身の生活スタイルに合わせてアレンジしてもらえればOKです。このように最終的な目標学習時間を1日単位までブレイクダウンしてみると、実際に不可能でもないことがわかります。
もちろん予定があったり体調などの都合により勉強できない日もあるでしょう。ですが、このような大雑把な計画であっても1年の勉強時間を1日単位に細かくしておくことで、漠然と1年ぐらいで合格したいと思っているだけよりずっと、やるべきことが具体的に見えてきます。
繰り返しになりますが、上記の学習スケジュールは一例なので、学習を進めながら改善を繰り返し、生活スタイルにフィットするスケジュールが実現できれば合格がグッと近づくはずです。
まとめ
- USCPA試験は米国の国家資格であり、世界で広く認知されている
- USCPA試験はFAR、BEC、AUD、REGの4科目で構成されている
- オススメの学習・受験の順番はFAR→AUD→BEC→REG
- USCPAは1科目ずつ受験していける試験制度である
- 科目合格の期限は受験日から1年半
- 適切に学習を計画・実行できれば働きながら1年で合格は可能
- 最も大切なのは、諦めないこと(無理な勉強スケジュールを組まない)
USCPA(米国公認会計士)は一般的に1年以上の長期的な学習が必要なので、自分に合った勉強スケジュールを組めるかどうかは結果を大きく左右します。一番避けたいのはせっかく挑戦しようと思ったのに、学習がうまくいかずに諦めてしまうことです。そのために大事な事は「無理をしない事」であり、自分自身のスタイルに応じて適切な学習プランをじっくり考えることをオススメします。
本記事がUSCPA取得を目指す人の情報収集に役立てば嬉しいです!
ここまで読んでくれてありがとうございます!
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