USCPAに求められる英語力について考察

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USCPAを取得して転職を考えています。実際、USCPAに求められる英語のレベルってどのぐらいなんだろう?

  

パラゴン
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僕は現在、USCPA(米国公認会計士)として日本で活動しています。現在の勤務先は監査法人で、国際案件を中心に業務を行なっています。実をいうと、USCPAに求められる英語のレベルは業界・業種によりバラバラです。今回はUSCPAに必要な英語力を目的別に紹介します!

  

✔︎この記事の内容

  • USCPAに求められる英語力とは
  • 会計士としての英語力
  • 一般事業会社での英語力
  • 必要な英語力がないとどうなる?
  • USCPAとして必要な英語力の性質を理解しよう!            

  

本記事のコンセプト:現在USCPA(米国公認会計士)として業務で英語を使用している筆者が[USCPAに求められる英語力]について「目的別」に紹介。今後USCPAの取得や、資格を活用して転職を狙う読者は、ターゲットにするべき英語のレベルが把握できることにより効率の良い学習計画がたてられる。

  

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USCPAに求められる英語力とは

USCPA(米国公認会計士)はその肩書のとおり、国際的な業務に携わることが多く、仕事での英語使用頻度は高いと言えます。

ではどの程度の英語レベルが求められるのかというと、実際それは仕事内容により大きく異なります。

  • USCPA試験合格に必要な英語力
  • 会計士として求められる英語力
  • 一般事業会社の経理や営業として求められる英語力

それぞれ詳しく見ていきましょう。

USCPA試験合格に必要な英語力

USCPA試験は会計、ビジネス、監査論、法律の4科目で構成されます。米国の試験なので、当然試験はすべて英語で実施されます。

ただでさえ難しそうな会計士試験を英語で受験するのですから、受験者はネイティブ並の英語力を持っていることを想像するかもしれません。

しかし、USCPA試験に合格するために必要な英語力は、実際それほど高くありません。

これはUSCPA試験は会計士試験であり、英語力を問うための試験ではないからです。

難解な論文を読解したり、テンポの良いコミュニケーションを求められるわけではありません。突き詰めて言ってしまえば、試験に必要な用語・文章を理解し、適切な回答を選択できる最低限のリーディング力があれば合格は可能です。

目安としては、TOEIC700点ぐらい取れる英語力があれば、十分に対策可能だと思います。

会計士としての英語力

会計士としての業務で一番多いのが監査業務です。監査業務においてUSCPAは、主に国際企業の監査を担当することが多く、英語を日常的に使用します。

監査業務でUSCPAに対し求められる英語力はそれほど高くありません。英文の財務諸表や関連資料が読めたり、英語で監査調書が作れればいいので、監査の専門用語さえ覚えれば英語自体は簡単です。

監査の次に会計士の仕事として多いのはコンサル業です。コンサルにおいてUSCPAが求められる英語力はもう少し高いと言えます。

これはコンサル業の特性上、顧客とコミュニケーションを取る機会が多いこと、資料作成においてもある程度テンプレの活用が効く監査業務と違い状況に応じた柔軟な文書作成が求められることが挙げられます。

USCPAの監査法人での仕事内容について

【英語力は必須?】USCPAの監査法人での仕事内容とは

一般事業会社での英語力

監査法人やコンサルではなく、一般事業会社でのUSCPAに求められる英語力はどの程度のレベルなのでしょうか。

これは当然職種にもよりますが、監査法人での勤務に比べると高いレベルが求められる傾向にあります。特に営業のような高いレベルのコミュニケーションが必要な仕事や、海外に支店を持つ企業のマネージャー職などに必要とされる英語力は高くなります。

企業がUSCPAに求めるのは大前提として「英語力」「会計知識」です。それらの能力を駆使して活躍してくれることを期待されます。

特性上、採用側の立場としては「USCPA」を条件にしている求人において「高い英語力」を求めるのは当然だといえます。

USCPAの転職市場での評価について

【日本での評価は?】USCPAのキャリア形成について徹底考察

  

必要な英語力がないと起こる問題

建築士には建築の知識、弁護士には法律の知識が大前提として求められるのと同様に、USCPAは「会計知識」と「英語力」を持っている人材であると認識されます。

たとえ求人の条件に記載されてなくても、募集要項がUSCPAであるならば、会計知識と英語力があることは織り込み済みです。

それにも関わらず、実際に仕事を始めてみると「あれ、、、思っていたよりこの人英語できないな、、、」と周りの人に思われてしまう。これは案外USCPAあるあるだったりします。

前述のとおり、試験合格に求められる英語力はそれほど高くありませんので、現実にはUSCPAは英語力を担保する資格ではありません。しかし「米国公認会計士」の肩書は、世間に「高い英語力」を期待させてしまうのも事実です。

その期待を大きく下回ってしまうと、自身の評価に悪影響なのはいうまでもありません。結果としてUSCPAとして仕事がしづらくなってしまいます。

  

USCPAとして必要な英語力の性質

それでは「USCPAに必要な英語力」を身につけるにはどうしたら良いのでしょうか。それにはまず、USCPA特有の英語の性質を理解すると効率よく学習できます。

目的別によって求められるレベルは違うという話をしましたが、レベルの変化に伴い必要なスキルも変わってきます。

具体的には、試験合格や監査法人での仕事に必要なのは単語力と読解力になります(一部ライティング力も必要)。アウトプットする力、いわゆるスピーキングやライティングはほとんど求められません。

一方で営業職や外資系勤務なら読解力もさることながら、高いレベルでの文章力や会話力のような高いコミュニケーション能力が求められます。高水準でのコミュニケーションを英語でこなさなくてはなりませんから、当然求められる英語力も高くなります。
このように、必要な英語力の性質を理解することが、USCPAとして必要な英語力を身につける前提となります。

ご自身の目的を確認し、それぞれ必要な英語力をどのようなアプローチで身につけていけば良いかを見ていきましょう。

語彙力

試験合格をはじめ、USCPAを目指すと決めた時点で必要になる英語力が「語彙力」と次に紹介する「読解力」になります。USCPA試験合格、その後のキャリア形成のキモとなるスキルです。

まず試験合格に必要な語彙ですが、いうまでもなくUSCPA試験はTOEICやIELTSのような英語力を測る試験ではありませんので、単語をバランスよく身につける必要はありません。基本的な単語を知っていれば、あとは試験に必要な用語さえ押さえればOKです。

会計、ビジネス、監査、法律の4科目ではそれぞれ独特の単語が登場します。

  • 会計【FAR】   Bank reconciliation、Accrued expenses、Ledger
  • ビジネス【BEC】 Time value、ROE、Elasticity of demand/supply
  • 監査【AUD】   Substantive test、Going concern、Unmodified opinion
  • 法律【REG】   Basis、Torts、Endorsement

上記は一例ですが、このような普通の英語試験には出てこないような用語を覚える必要があります。ですがこのような専門用語は一度覚えると忘れにくく、数もそれほど多くないので過度に心配する必要はないかと思います。特別に対策をしなくても、繰り返しテキストを読み、問題を解いていく過程でほとんどの用語はカバーできるでしょう。

読解力

試験合格、実務の両方で最も必要となる英語スキルが「読解力」、読む力となります。

まず試験では大量の英文を読まなくてはならないことから、読むスピードが大切です。

どうすれば早く英文が読めるようになるのか。

残念ながら本質的に読むスピードを速くするのには時間と地道な努力を要します。

しかし、USCPA試験合格に必要な「読むスピード」を身につけるのはもう少し簡単です。

上記の「語彙力」とも関係しますが、USCPA試験に登場する単語や文章表現は独特なものが多く、それらの表現に慣れることで文章全体を理解するスピードを速くすることができます。文中のキーワードを3つぐらい見ると何について書いてあるのか大体把握できるイメージです。こうなると試験攻略はかなり楽になります。

次に実務に必要な読解力ですが、USCPAとしての業務においてそれほど難解な文章を読む機会は稀だと思います。

代表的なものは文章によるコミュニケーションなので、試験に合格できる基本的な英語力があれば特に苦労することもないでしょう。

ライティング力

レベルの高いライティング力、文章を書く力は必須ではありませんが、あるとUSCPAとしてのキャリアの幅が広がります。

特に海外を相手に仕事をする際には、正しい英語が書けると信用につながることもあるでしょう。

とはいえ、USCPAとして必要となるライティング力はそれほどレベルの高いわけではありません。

要は適切な語彙・文法を用いてコミュニケーションが取れれば問題ないのです。ぜひ英語でのインプットだけではなく、「適切なアウトプット」ができるUSCPAを目指したいものです。

例外的に営業や交渉を英語で行う必要がある仕事の場合は、高いライティング力が求められる傾向にあります。

そのような仕事への転職を考えている場合は、ライティング力を高めておく必要があると言えるでしょう。

スピーキング力

日本人が一番苦手とする英語のスピーキングです。

ライティングと同様に、USCPAとしての仕事のほとんどは高いスピーキング力を必要としません。必要なコミュニケーションが取れればOKです。

USCPAは英語が得意な人が多いとイメージされがちですが、特にスピーキングに至っては全くできない人もいます。むしろ得意な人は少数派ではないでしょうか。

逆にスピーキングが得意なUSCPAになることができれば、海外関連の仕事で様々なチャンスを手にしやすくなります。

必須ではないが、あると非常に有利になるスキル。それがライティングとスピーキングの「アウトプット力」です。

USCPAとして海外でバリバリ活躍していきたい人はぜひ、アウトプット力の強化も視野に入れてみてください。

別の記事で英語学習とキャリア形成について書いています。ぜひそちらも読んでみてください。

まとめ

USCPAに必要な英語力について紹介しました。結論、重要なコアスキルは語彙力とリーディング力であり、ライティングやスピーキングのようなアウトプットにはそれほど高いレベルは必要ありません。

ですが、USCPAが国際資格であることを考えると、英語力は高ければ高いほど様々なキャリアアップのチャンスに巡り合いやすくなることも事実です。どこまでUSCPAを活用していくのか、自分自身のキャリアプランに合わせて考えてみてはいかがでしょうか。

本記事がUSCPAのキャリア形成に少しでも役立てば嬉しいです!

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ここまで読んでくれてありがとうございます!

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