前回の記事でUSCPAの相互認証制度を利用してオーストラリアの会計士資格を取得するって言ってたけど、その後はどんな感じ?
前回の記事⇒【USCPA】相互認証制度を利用してオーストラリア会計士を取得します
前回説明したとおり、僕は現在オーストラリアでの会計事務所開業を目標として活動しています。オーストラリアでの開業には現地の会計士資格であるCA/CPAが必須なので取得に向けて動いています。相互認証に関する情報があまりネットでも見つけられなかったので、とりあえず自分でやってみようと思っています。
最初のステップとしてAICPAとCAANZ、CPA Australiaに問い合わせてみたので、今回はそのあたりについて共有します。
✔︎この記事の内容
- 各国の会計士団体とのやりとり
- 次のステップ
- 今回のまとめ
✅本記事のコンセプト:USCPAのMutual Recognition Agreementを利用し、オーストラリア会計士資格取得の過程を全て公開します。本記事を継続して読むことで、MRAの利用によるオーストラリアCA/CPAの取得方法が明確にわかる。
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各国の会計士団体とのやりとり
オーストラリアの会計士資格を相互認証制度を利用して取得に必要な情報を得るために、下記団体に連絡しました。
- CAANZ(豪州&ニュージーランド勅許会計士協会)
- CPA Australia(豪州公認会計士協会)
- AICPA(米国公認会計士協会)
- Washington State Board of Accountancy(ワシントン州会計委員会)
オーストラリアで会計士として活動するには、オーストラリアのCAもしくはCPAを取得する必要があります。具体的には、どちらかを持っていないと会計/税務のサービスを国内で提供することが法律で禁止されていること、メンバーのみ使用できる業務上便利なポータブルサイトにアクセスできないなど、とにかく資格を取らないと活動できない仕組みになっています。
CAANZ (Chartered Accountant Australia and New Zealand)
CAANZへUSCPAから相互認証制度を利用する手順を問い合わせたところ、以下のリンクが送られてきました。
USCPAとCAANZ間の相互認証制度について(CAANZ公式サイトより)
このページに必要書類やステップが明確に記載されています。ひとまず信じて良い情報であることが確認できました。
1つ問題だったのが、CAANZに相互認証を利用して申し込む場合、「Special Admission to Membership」という必須書類があるのですが、サイト内のリンクはページが無効になっていました。問い合わせるとすぐにPDFで送ってくれたので、こちらはすぐに解決しました。
メッセージのやりとりをしてみた結果、返信も速くわりと親切な印象を受けました。
CPA Australia
CPA Australiaも相互認証制度を採用しているという情報を見たことがあったので、こちらにも問い合わせてみました。上述のCAANZへの問い合わせと同じ内容です。
結果として、CPA Australiaからの回答は「まずはメンバーシップに申し込んで下さい。USCPAの資格が審査に優遇されるかは、その時になってみないとわかりません。」という曖昧なものでした。
可能性はゼロではなさそうですが、CAANZと比較すると明らかに不透明性が高いです。両団体への問い合わせの結果を踏まえると、相互認証制度を利用するなら、CAANZのメンバーシップを目指す方が実現可能性が高いと思います。
*追記:この時は具体的な説明をしてもらえず、あまり前向きに検討していなかったCPA Australiaですが、2022年10月に申請が認証され、正会員登録することができました。目標であったUSCPAの相互認証制度を活用して、オーストラリア公認会計士になることが達成できました。
⇒【取得成功】USCPAがオーストラリア公認会計士へ【相互認証制度】
AICPA (American Institute of Certified Public Accountant)
AICPAへ相互認証について問い合わせました。具体的には、Letter of Good Standingを発行してもらいたのですが、どのように申し込めばいいですか?という内容です。
Letter of Good Standingについては前回の記事で紹介していますので、そちらを確認ください。
⇒【USCPA】相互認証制度を利用してオーストラリア会計士を取得します
AICPAからの回答はちょっと衝撃でした。
”We cannot find your membership information on our database..”
「あなたはメンバーとして登録されていません。」
、、、、、
え、じゃあ試験に受かって取得したライセンスは?いつの間にか抹消された?
メンバーシップの証明をするため、ライセンスの写真を送りましたが、それには反応がなく一転メンバーシップへの登録へ勧誘してくるのみでした。こちらの話を汲み取って問題を解決しようという態度ではなく、あまり良くない印象です。
Washington State Board of Accountancy
AICPAは話にならないのでWashington State Board of Accountancyへ同じ内容を連絡しました。するとこちらは即答で「OK!レターの宛先になる住所を教えてください。準備ができたらまた連絡するね。大体7~10日ぐらいが目安です。」という非常にわかりやすい回答が得られました。
その4日後には「発送しました。」とPDFデータ付きで連絡をくれました。対応も速く、こちらの問い合わせを適切に処理してくれている印象です。
CAANZのホームページにもAICPAからのレターが必要と記載されていますが、USCPAの我々が登録されているのはAICPAではなくState Board of Accountancyです。Letter of Good Standingはこちらへお願いしましょう。
Australia会計士資格取得への次のステップ
Letter of Good Standingが届くのを待ちながら、CAANZメンバーでレファレンス(推薦人)になってくれる人を2人探します。とりあえずオーストラリア在住の知り合いにCAANZメンバーの知り合いがいないか聞いてみましたが、ダメでした。思ったとおり、ここがCA取得のハードルになりそうです。
オーストラリアで会計士として開業するにはCA/CPAの資格が必須なので、どうにかしてレファレンスになってくれる人を探さなくてはなりません。また違う角度から探して行きたいと思います。
今回のまとめ
今回、4つの団体に連絡してみて分かったこと。
- USCPAからの相互認証制度の利用は、CPA AusよりCAANZがスムーズ
- 必要書類であるLetter of Good StandingはAICPAではなく、登録している州の会計士協会に問い合わせる
引き続き相互認証制度を利用してCAANZメンバー登録、海外での独立に向けて活動していきます。
本記事が相互認証制度に興味のある人の情報収集に役立てば嬉しいです!
ここまで読んでくれてありがとうございます!
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